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Izumi(いずみ)

Izumi

店名 Izumi
住所 Beeldhouwersstraat 44, 2000 Antwerpen
営業時間 火曜日~木曜日 12:00-14:00,18:30-22:00
金曜日~土曜日 12:00-14:00,18:00-21:30
お電話 +32(3)-2161379
ウェブサイト http://izumi.be/
ご予約 http://izumi.be/reserveren/

 


レストランIzumiはアントワープ王立美術館周辺の歴史の深いエリアに位置しています。建物は1890年に建立され、高い天井と窓から見える池のある庭から、趣が感じられる空間になっています。
オーナーであるEd Balke氏と、寿司職人をはじめとする4名の日本人スタッフで運営しているお店です。

Ed Balke氏とマクロビオティックとの出会い


レストランIzumiがオープンするまでには、長い歴史がありました。
Ed Balke氏が和食に興味を持つようになったのは、兵役時代に経験した3週間の断食が影響しています。断食後の身体の変化に驚き、食の勉強を開始した彼は「マクロビオティック」という、穀物や野菜、海藻などを中心とする日本の伝統食をベースにした食事法と巡り合いました。その後、知識を深め、アムステルダムにあったマクロビオティックのレストランで料理人として働き始めます。

ある日お客様としてその店を訪れたアメリカ人夫妻との出会いをきっかけに、アメリカへ移住し、ボストンのマクロビオティックセンター内のレストランで働くことになりました。当時日本人客が多く来店していて、料理人としての成長はもちろん、東洋医学や指圧にも学びを深めていきました。

2年間のアメリカ生活を終え、再度アムステルダムのマクロビオティックのレストランで働いたのち、1974年にアントワープにて自然食レストランをオープンさせます。しかし、親交が続いていたアメリカ人夫妻から日本にあるマクロビオティック道場の話を聞き、家族とともに日本への移住を決意します。

マクロビオティック発祥の地である日本に移り住んでからは、いずれは自分もマクロビオティック道場を設立したいとの思いで日々知識を深めていくも、奥様と幼い子どもは日本での生活になかなか馴染めなかったこともあり、アントワープへ帰国することになりました。
そして1978年、ついにレストランIzumiの前身となるレストランさくらをオープンさせました。

長年マクロビオティックを学んでいくうちに、Ed Balke氏は「厳密にマクロビオティックを体現しようとすると、家族や友人たちとともに食事できなくなってしまい、あまり現実的ではない」と悟ったといいます。本来、食とは人との繋がりを感じるものだ、という考えが芽生え、少しずつマクロビオティックから自然食、自然食から和食という形へシフトしていきました。

当初、レストランさくらのメインメニューは玄米とお刺身でした。
日本滞在時に新鮮な生の魚の味を知って感動した彼は、週4回市場に通いながら食材にこだわって提供していました。その後、だんだんとお刺身だけではなくお寿司も提供したいとの想いが強くなり、玄米が白米に代わり、メニューが和食へシフトしていきます。その後お客様の要望にあわせて、焼き鳥、餃子、すき焼き、鍋物などとメニューを増やし、現在のメニュー展開に近づいていきました。

名前の由来


レストランさくらとして開店後、近所に「さくら」という名前がついた別の和食レストランがオープンしたため、改名することになったといいます。「泉(いずみ)」という言葉は物事の根源という意味を持ち、日本語話者でない方にも発音しやすく、日本人客にも気に入っていただけそうだと感じ、現在の「レストランIzumi」という名前になりました。

人との繋がりを感じられる食事


レストランIzumiのおすすめはお寿司です。
カウンターでは日本人の寿司職人が丁寧に魚をさばき、寿司を握る様子を見ることができます。


まだ和食についてあまりご存じでない方が来店された際には、メニュー内容や使用している食材、調理法、召し上がり方など丁寧にご説明して、どんなお客様でも和食を楽しめるようサポートすることを心がけているといいます。
日本人ではないオーナーだからこそ、日本人以外の方でも気軽に来店しやすい、食事に関して質問しやすいのが、レストランIzumiの特長です。

今後はレストランIzumiが誇る、優秀な日本人料理人が腕を振るうおまかせコースの提供なども検討しています。
ぜひ一度ご来店ください。

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